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2018.11.30大田区立雪谷小学校で平和授業しました

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11月30日、大田区雪谷小学校の6年生、3クラスのみなさんに、「被爆樹木―原爆を生きのびたヒロシマの木」をテーマに平和授業をしました。学校司書のMurayamaさんから、「ゲスト・ティーチャーとして、原爆について話してくれませんか?」と声をかけていただき、2016年、2017年と続き、3回目になります。9月、国語の授業で、『平和のとりでを築く』(筆者:大牟田稔氏)を読み、原爆ドームについて勉強したみなさん。受験シーズンを前に、戦争、原爆について考えることを忘れないでほしいという先生方の願いから、呼んでいただいた平和学習の時間です。(写真提供:雪谷小学校)

◎日程:2018年11月30日(金)
◎時間:4時限目 11時30分~12時15分
◎場所:大田区立雪谷小学校・多目的室
※雪谷小学校ホームページに掲載されました
https://www.ota-school.ed.jp/yukigaya-es/life/h30/1300a201811.html

【平和授業の報告】
◎爆心地から最も近い本川小学校のニワウルシ
原爆ドームから本川を挟んでちょうど向かいにある本川小学校のニワウルシを中心に話した。爆心地から最も近い小学校。原爆が落とされた当時、校内にいた約400人のうち、生き残ったのは2人。生徒1人、教師1人。焼け野原になった大地から芽を出した木は、現在は枯死したが、その木の種から育てた被爆ニワウルシ2世が校庭で元気に育っている。
◎原爆の絵が語る被爆樹木
木のそばで何が起こったか?を知っていただくため、被爆者が描いた原爆の絵とともに、被爆樹木を紹介した。
◎大田区の「戦火を生きのびた木」
◎被爆者が語る「安楽寺の被爆イチョウ」
被爆当時15歳だったTさんの被爆体験と当時のイチョウの様子を紹介した。(左下写真:2016年秋撮影)etc.

IMG_0570_R.JPG 【学習後の感想】
東京在住の子どもたちにとって、ヒロシマはやはり遠い。戦争、原爆の話となればなおのこと。そこで、大田区にある「戦争を生きのびた木」についても紹介し、身近に感じていただけるようにしました。新田神社のケヤキ(樹齢約700年)と磐井神社(樹齢約300年)、どちらも幹にはヤケドのあと、亀裂があり、戦火で燃えた傷が残っています。見に行ってみてくださいと伝えました。
授業のあと、1人の女の子が話しかけてきました。「私の家の近くの公園にも大きな木があって、大きな穴があいているの。その木、戦争を生きのびた木かな?」。私が「そうかもしれないね、おばあちゃんやおじいちゃんに聴いてみてください」と言うと、うなづいて、「妹と一緒にまた見に行ってみる」と答えました。

1本の大きな木を見上げたとき、この木はどんな歴史を歩んできたのかな、どんな経験をしてきたのかな、何を見てきたのかな。そう考えることができる人が1人、2人と増えてほしい、と願っています。大地に根ざす木は、その土地で生きる人々を見守ってきた<いのち>。小さなきっかけにすぎなくても、1本の木から、過去の戦争を振り返る、残酷さを想像できる子どもが増えていくなら、忘れ去られたりはしない。人がどれほど悲しみ苦しんだかを後世に伝える1人1人となり、二度と戦争を起こさない未来へ向かっていけると私は考えます。
※下左写真:6年1組のみなさんが書いてくれた歓迎メッセージ。給食を一緒にいただきました。右:2017年、子どもたちの感想文。

IMG_1009雪谷小歓迎メッセージ_R.jpgIMG_8195雪谷小6年生感想文_R.JPG