ストラホフ修道院 中世の図書室(プラハ)
Strahovský klášter in Praha
海外を旅すると、決まって図書館に立ち寄ります。書物の並んだ異空間に入ると、かつて本を書き、編んだ人達の知的な欲望、この世に残ったすばらしい本の息づかいが聴こえてくるようで、いつまでもいつまでも立ち去ることができません。
チェコ、プラハ城近くにあるこの図書室もずっと憧れていました。1140年、ボヘミア王ブラディスラフ一世が建築した男性のための修道院の中に、彼らが勉強した中世の図書室がそのまま残っています。「神学の間」と「哲学の間」、二つの部屋はうっとりするほど美しい図書館宇宙が広がっています。残念なことに、図書室の中には立ち入ることができないのです。ただ、眺めるだけです。
「神学の間」。白く輝く天井絵、古い地球儀、そして、5万冊の書物。右手には眉をひそめ、悩める男の像。何を苦悩しているんでしょうか。
天井から壁面へと広がる美しいフレスコ画。ヨーロッパの建物が好きなのはなんといってもこの天井を見事に飾る美意識。圧倒されていつまでも眺めてしまいます。
赤い表紙に、宝石がちりばめられた豪華な写本、鮮やかな挿絵の書物もありました。
「哲学の間」。13万冊の書物がおさめられ、その中には3千冊の手書き写本と2千冊の木版活字本もあるそうです。手にとって見られないのが残念でなりません。
【ストラホフ修道院の図書室】に行くには
プラハ城から徒歩約10分。開館時間:9時~12時、12:30分~17時 休館日:なし 料金:80Kc(写真撮影は有料)2012年6月現在。
ホームページ(英語あり)http://www.strahovskyklaster.cz/index.asp