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№25 縮景園ムクノキ in 広島

幹の内側が空洞になり、亀裂があります 
人々が水を求めて入った川へ、身を乗り出して 
A-bomebed Camphor tree in HIROSHIMA

IMG_7164_R.JPG【被爆樹(ヒバクジュ)の傷あと】
Scars of A-Bomebed Tree
原爆からよみがえった木の多くが「被爆の傷あと」を残しています。今日は<亀裂(きれつ)>のある木を紹介します。

▼爆心地からの距離:1,370m/広島市中区上幟町2
▼アサ科・落葉高木 
▼樹齢70年以上 樹高:11m 幹周り:2m

【木の特ちょう―幹(みき)に亀裂(きれつ)がある】
江戸時代から続く名勝(めいしょう)、「縮景園(しゅっけいえん)」の中に立つムクノキ。庭園内のいちばん北、園外から見ると、コンクリート塀を突き破って、猿猴川のほうへ傾いています。川をのぞき込むような姿は、被爆当時、水を求めて川に入った人々の様子を思わせます。よく見ると、幹の中はほとんど空洞で、表面には「亀裂」ができています。被爆によって、木の内部は死んだ状態となり、外側の樹皮だけで、この木は立っているのです。 それでも毎春、芽吹き、緑を繁らせています。

【被爆を伝える】
美しい日本庭園として知られる「縮景園」には、被爆直後から多くの人が避難してきました。当時のことを描いた原爆の絵が残っています。池のほとりに、すきまなく並んで、水を飲んでいた傷ついた人々。翌日見たら、同じように並んで、みんな亡くなっていたそうです。池のまわりにうつ伏せでぐるりと囲んだ絵。被爆当時17歳の男性が描いたその絵は平和記念資料館に所蔵されています。

【この木に会いに行こう!】
路面電車「縮景園前」で下車、徒歩1~2分。庭園のいちばん北、ムクノキは明日亭を越えた塀のそばに立っています。園内に入らず、表門を背にして左手に塀沿いを歩いた先にあります。傷ついても、倒れそうでも、生き続ける。強い精神が迫ってくる木です。

≪DATA of A-Bombed Trees≫
Muku tree/Shukkeien Garden 
1,370m from the hypocenter
botanical name:Aphananthe aspera)
age:over 70 years old
height:11m
surroundings:2m
address:2 Kami noboricho Naka-ku,Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1370m from the hypocenter.  There is this tree in Sukkeien.The muku tree is at the far end of the garden in the northwest corner. It has a big scar. There are other A-bombed trees, including a ginkgo and a black pine. Shukkeien was created in the year Genna 6 (1620) by Shigeyasu Ueda, a high-ranking retainer in the service of the Asano Clan who was also a renowned master of tea ceremony. Although Shukkeien was virtually destroyed in the Atomic Bombing. People were drinking the water from the pond in Syukkeien. The following day, they died around the pond.Jun,2015Shooting

★Let's go to see this tree !
2minute walk from "Shukkeien-mae Station", by Street car.