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№22天満小学校のプラタナス in ヒロシマ

幹に大きなウロを残したままで、
秋、校庭に立つ4本が黄色に染まります  
A-bomebed Plane tree in HIROSHIMA

IMG_0729◎_R.JPG ▼爆心地からの距離:1,270m
▼所在地:広島市西区天満町1-27
▼スズカケノキ科・落葉高木 
▼樹齢80年以上 
▼樹高:4.5m/幹周り:2.10m、2.15m、1.83m、1.32m

【木の特ちょう―大きな「うろ」がある】
1931(昭和6)年、卒業記念に植えられた約10本のうち、生き残った4本が"天満小学校のシンボル"として、子供たちを見守っています。すべての幹(みき)に、ぽっかりとあいた大きな洞(うろ)があります。2016年11月撮影

【被爆を伝える】
原爆が落とされたとき、学校の建物は全壊全焼し、子どもたちと教師約293人が亡くなりました。天満小学校では年間を通じて、このプラタナスとともに「平和って、何?」をみんなで考える教育が行われています。2015年5月には、組体操でプラタナスの「被爆と再生」を子どもたちが表現しました。

【この木に会いに行こう!】
路面電車「天満町」で下車。徒歩3分。※学校に連絡してからお出かけください。電話番号は天満小学校ホームページに記載されています。

≪DATA of A-Bombed Trees≫
Plane tree /Tenman Elementary School
1,270m from the hypocenter
botanical name:Platanus orientalis
age:over 80 years old
height:about 4.5m
surroundings:2.10m、2.15m、1.83m、1.32m
address:1-27 Tenman-cho Nishi-ku,Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1270m from the hypocenter. 
When the Atomic bombing was dropped on Hiroshima, children and teachers died in this school. 293 people were murdered. The trees were burned by the atomic bombing,too. They had the big scars. They were the symbol of This school. Apr,2015 Shooting

★Let's go to see this tree !
3 minute walk from the Tenmancho station.

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№19 報専坊のイチョウ in ヒロシマ

約100年前、長男が生まれた記念に植えられた誕生木
被爆イチョウを守るように、本堂の設計が考えられています 
A-bomebed Ginkgo tree in HIROSHIMA

IMG_6472◎ (2)_R.JPG ▼爆心地からの距離:1,120m/広島市中区寺町3-3
▼イチョウ科・落葉高木 
▼樹齢100年以上 
▼樹高:22m/幹周り:2.5m

【木の特ちょう―ヤケドあと、爆心地のほうへ傾斜】
お寺の本堂の前に堂々と立つイチョウ。黄金に染まる姿はとても優雅です。秋には銀杏をたくさん実らせるんですよ。被爆樹の特ちょうがよくわかる木です。幹にはウロがあり、樹皮が傷を癒そうと裂け目を覆っていますが、縦長の大きな亀裂が残ったままです。落葉した頃、訪れると、幹の様子がよくわかりますよ。爆心地のほうへ傾いているのも特ちょうです。2016年11月撮影

【被爆を伝える―木を守るための本堂設計】
このイチョウとともに伝え続けたいエピソードがあります。実はこのイチョウ、一時は伐られることが決まっていました。新しい本堂を再建するためです。すでに設計も決まり、イチョウを伐る計画が進んでいました。けれど、「子供の頃、この木の下で遊んだねえ」という声がちらほら。原爆症で苦しんでいた女性は「原爆から蘇った木がこんなに元気で立っているのを見ると、私も元気で生きていこうという気持ちになるんよ。伐らんでほしいねぇ」という声もあって、「イチョウを残そうや」と言う人々の意見が大きくなっていきました。何よりも、この木は前住職(現・坊守さんのお父様)が生まれた時の記念に植えられた誕生木でした。こうして、イチョウは伐らないで本堂を建てることとなり、"イチョウを守る"建築設計に考え直されたのです。写真をよく見てください。木の周囲を囲む階段、木の後方には風を通すための通気口、根元は土を残しました。根を守るため、木のそばへうっかり立ち入らないようなデザインなど工夫もされています。このお寺では、原爆を直接知る家族はほとんど亡くなられましたが、ご住職さんと奥様(坊守)が原爆の伝承を続けていらっしゃいます。被爆樹の1本1本に家族の思い出があり、「木を守る人、人の記憶を伝える人」がいることの尊さを伝えたいイチョウです。

【この木に会いに行こう!】
路面電車「別院前」から徒歩1分。原爆ドームから徒歩約20~30分。

IMG_0419_R.JPG ≪DATA of A-Bombed Trees≫
Ginkgo tree/The Housenbou-temple 
1120m from the hypocenter
botanical name:Ginkgo biloba
age:100 years old over
height:22m
surroundings:2.5m
address:3-3 Tera-machi Naka-ku,Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1120m from the hypocenter.The ginkgo tree is about100 years old. The tree is bent due to the atomic bombing. The trunk has scars. When the chief priest and his family rebuit the new main hall of the temple,they did not want to cut the ginkgo tree.Now the tree is standing in this spase created in the staircase that leads to the main entrance.There are openings for ventilation in the staircase.So the tree would not suffocate.Apr,2015 Shooting

★Let's go to see this tree !
20-30minutes walk from the A-bomb Dome. 1minute walk from the Betsuin-mae station.

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№17堀北端、RCC北西側のクスノキ in 広島城    

原爆による被爆のあとが痛々しい木  
火が燃え移り、ひどいヤケドを負いました 
A-bomebed Camphor tree in HIROSHIMA

IMG_3992_R.JPG 【被爆樹(ヒバクジュ)の傷あと】 
Scars of A-Bomebed Tree 
原爆からよみがえった木の多くが「被爆の傷あと」を残しています。今日は<ヤケドあと>のある木を紹介します。

▼爆心地からの距離:1,120m/広島市中区基町21
▼クスノキ科・落葉高木 
▼樹齢70年以上 樹高:11m 幹周り:2.8m

【木の特ちょう―ヤケドのあとがある】
爆心地とは反対側の根元に大きな「ヤケドあと」があります。そばにあった建物で火災が発生し、近くに立っていたクスノキに燃え移ったからです。樹皮が焼けただれたようになり、ウロもできています。傷口をふさぐにはまだ時間がかかりそうです。幹が大きく曲がっているのは、原爆による爆風で折れた後、現在の向きに枝が生長したとされています。木は、8月6日の記憶をしっかりとその姿に刻んでいます。しかし、痛々しさはありません。むしろ堂々と、自分の傷をさらして、「よく見ろ! 原爆がつくったこのひどい傷あとを」と言っているような、潔さを感じるクスノキです。2015年5月撮影

【被爆を伝える】
木の後方に見えるのが広島城。現在、国の史跡となっています。原爆で倒壊、焼失しましたが、1958年、広島城郷土館(現在の博物館「広島城」)となり、城内を見学することができます。

【この木に会いに行こう!】
路面電車「紙屋町東」から徒歩20分。広島城大本営跡から石橋を渡り、裏御門跡を出て、中国放送(RCC)本社を右手に見ながら、外堀を歩いて約5分ほど。

≪DATA of A-Bombed Trees≫
Camphor tree/Castle Mort (north side) 
1120m from the hypocenter
botanical name:Cinnamomum camphora
age:over 70 years old.
height:11m
surroundings:2.8m
address:21 Moto-machi Naka-ku, Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1120m from the hypocenter. The tree is bent due to the atomic bombing. The trunk has burn by fire. The Hiroshima castle tower was also destroyed by the atomic bomb but rebuilt in 1958 as a history museum. Apr,2015 Shooting
★Let's go to see this tree ! 20minute walk from the A-bomb Dome. There is this tree in Hiroshima-jo Castle. There is other A-bombed trees, including Eucalyptus, Giant pussy willow, hackberrys

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№16基町交番前のクスノキ in Hiroshima

被爆樹の中でいちばん背が高い木  
原爆の影響が肥大した根に見られます 
A-bomebed Camphor tree in HIROSHIMA

IMG_6749 (2)_R.JPG 【Scars of A-Bomebed Tree】
原爆からよみがえった木の多くが「被爆の傷あと」を残しています。今日は<爆心地と反対側の生育が旺盛な木> を紹介します。原爆の被害を直接受けなかった幹や枝、根は、爆心側より生長が旺盛で、肥大生長する傾向にあります。根がよく発達したり、新しい枝の発生も多いのが特ちょうです。

【木の特ちょう―根が大きく張っている】
被爆樹の中で最も背の高い木です。爆心地の反対側の根が盛り上がるように肥大しています。原爆投下の翌年の春、芽を出し、ぐんぐん生長して、今では20メートルを越す高さになっています。2015年5月撮影

【被爆を伝える】
被爆クスノキは高層マンションのそばに立っています。被爆後、タンスの材料として伐採されようとしていた時、当時の市の担当者によって救われたと伝えられています。近くにある基町高等学校は原爆によって、生徒や教師369人が亡くなりました。1947年、現在の場所に移転されました。 【この木に会いに行こう!】 路面電車「紙屋町西」で下車、徒歩約20分。基町高層アパート群の前庭に立っています。相生橋を渡り、本川(旧太田川)沿いを歩いていくと、この木に会うまでに2本の被爆ヤナギを巡ることができます。fbページ・トップ写真「青少年センター西側のシダレヤナギ」と「こども文化科学館東側のシダレヤナギ」です。
※市営基町高層アパート:建築家・大高正人氏が設計。彼は前川国男氏の弟子で、その前川氏はル・コルビュジェの建築事務所に勤務していたことがあります。この高層アパートはル・コルビュジェの集合住宅ユニテ・ダビタシオンUnité d'Habitationに強く影響を受けているといわれています。2013年度、「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されました。

参考文献:論文『広島市における被爆樹木が爆心地との位置関係において示す樹形異常』著者:大脇なぎさ、鈴木雅和、堀口力(平成26年度日本造園学会善行大会研究発表論文集32)

≪DATA of A-Bombed Trees≫
Camphor tree/Moto₋machi Police Box
1,090m from the hypocenter
botanical name:Cinnamomum camphora
age:over 70 years old.
height:23m
surroundings:5m
address:20 Moto-machi Naka-ku, Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1090m from the hypocenter. This tree was going to be cut as materials of the chests, but it was saved by a man. Now,this tree is the tallest of all A-bomb trees. May,2015 Shooting ★Let's go to see this tree ! About 30minutes walk from the A-bomb Dome. There is this tree front of the Moto-machi apartment buildings. The buildings built in the 1970s. Otaka Masato (1923-2010) designed them. His teacher, Maekawa Kunio (1905-1986) was a student of Le Corbusier. So you can see strong influence of Le Corbusier on these apartment buildings.
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№15 善正寺のサルスベリ in 広島

ヒロシマの街に咲いた、いのちの輝き
今も暑い夏、ピンク色の花を長く咲かせます
A-bomebed crape myrtle in HIROSHIMA

IMG_8223_R.JPG 【被爆樹 花めぐり】 
The flowers in the atomic bomb-scorched earth. Let us go to see the Atomic Bombed flowers!

▼爆心地からの距離:1,100/広島市中区寺町3-11
▼ミソハギ科・落葉小高木 
▼樹齢80~90年 樹高:4.8m 幹周り:0.62m

【木の特ちょう―幹にウロがある】
夏、濃いピンク色の花を咲かせるサルスベリ。花期が長く、約100日間も咲き続けることから、漢名「百日紅」と名づけられています。この美しい花が黒焦げの廃墟と化したヒロシマの街に咲いたとき、、どれほど力強く、輝きに満ちて、目に映ったことでしょうか。花のいのちの色は、人々に生きる力と希望をもたらしたと伝えられています。サルスベリは境内西側で被爆、1992(平成4)年、本堂の改築に伴い、現在の場所に移植されました。幹にはウロがあり、斜めに傾く姿が痛々しいですが、老木のため、徐々に傾いていったそうです。2016年8月撮影

【被爆を伝える】
原爆によって、当時の住職を失い、伽藍は全焼壊滅、御門徒の人々も四散して、寺は存亡の危機を迎えました。しかし、戦後、皆で復興に力を注ぎ、本堂や庫裡などの再建を遂げたそうです。ご住職の中山さんによると、一時、この木は枯れかかったことあるそうです。「だんだん弱り、もうだめかと思った年もあり、絵に残しておこうと、画家の入野忠芳先生に描いていただきました。しかし、その翌年の春には芽を出し、ほっと安心しました。今も毎年、夏になると、鮮やかなピンク色の花を咲かせてくれますよ」。

【この木に会いに行こう!】
原爆ドームから徒歩20~30分。広島電鉄電車「別院前」駅で下車、徒歩3分

≪DATA of A-Bombed Trees≫
Crape myrtle/Zenseiji-temple 
1,100m from the hypocenter
botanical name:Lagerstroemia indica
age:80~90 years old
height:4.8m
surroundings:0.62m
address:3-11 Tera-machi Naka-ku,Hiroshima city

This tree survived the atomic bombing of Hiroshima, about 1,100m from the hypocenter.  But every years,the crape myrtle blooms in summer. Aug,2016 shooting.

★Let's go to see this tree !
20-30minutes walk from the A-bomb Dome. There is this tree in the Zenseiji-temple.

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