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東松島の月観の松  Pine in Miyagi

長者伝説をもつ
末広がりの強運松

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のどかな田園風景の中に突然現れる、美しい黒松。太い枝を四方八方に伸ばし、まさしく〝末広がり〟の強運力を広げてくれる姿をしています。その枝張りは東西約25メートル、南北約20メートル。周囲に遮るものが何もないためか、自由にのびのびと枝を伸ばしています。
 地面につきそうなほどの枝の張り具合は「神の依代」と呼ぶべき姿です。天から神様が降りてくる梯子とされる形です。上のほうの枝はくるくると上に向かっていて、風といっしょに遊んでいるみたい。根元にはイスの形をしたコブが出ていたのでそっと腰かけ、しばらく松の瞑想を楽しみました。
「月観の松」という名前は、義経伝承に登場する平安時代の商人、金売吉次がこの辺りで月を眺めたことから名づけられました。当時、東北地方で金が産出され、彼はその金をもとに京で商売に成功し、財を得たといわれる長者伝説のシンボル。実際にいたかどうかはわからないそうですが、古来、財運を呼ぶ木である松のそばで優雅に月見をする人物は、本能的に木のパワーを得ることを知っていたのかもしれません。


◎樹種/マツ(マツ科)
◎樹齢/約1000年
◎樹高/約16m
◎幹周り/約4.2m
◎所在地/宮城県東松島市大曲字宮前
(2011年9月現在)