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17 被爆樹木・淵(ふち)神社のクスノキ in ナガサキ(Bランク)

福山雅治さんの「桜坂」が流れる神社 
爆心地のほうへ傾いて立っています   
A-bomebed Campher tree in NAGASAKI

IMG_3011_R.JPG ▼爆心地からの距離:1,700メートル
▼クスノキ科・落葉高木
▼樹齢不明
▼樹高:?m/幹周り:?m
▼所在地:長崎市渕町8-1 淵神社境内
▼Bランク

【木の特徴―幹の傾斜】
被爆樹木にはいくつかの特徴がありますが、<幹が爆心地のほうへ傾いている>ことも、その1つ。2015年、広島の研究チームが調査に訪れ、このクスノキも幹が爆心地のほうへ傾いていることがわかりました。広島市登録の被爆樹木56本(移植されていない木)で調査し、2014(平成26)年、論文発表したチームによるものです。傾く理由として、爆心地側とその反対側とでは生長の度合いが異なるため。被爆した側は傷つき、生長が遅い一方で、反対側は枝や根の生育がよかったり、幹が肥大する傾向にあります。その影響で、被爆した側が押されて、長い歳月を経るうちに、幹が徐々に曲がっていったのではないかとされています。
※参考文献:論文「広島市における被爆樹木が爆心地との位置関係において示す樹形異常」(大脇なぎさ、鈴木雅和、堀口力著 平成26年度日本造園学会全国大会研究発表論文集32)

【被爆を伝える ―山も被爆】
約400年前、宝珠山万福寺の鎮守社として弁財天が祀られたことを起源とする渕神社。1945年8月9日11時2分、原爆により本殿が倒壊。1960年に再建されました。このクスノキは幹を残し、被爆。山も被爆しましたが、除染も何もされず、人為的な手の入らない状態で、現在の緑繁る山を取り戻しています。この神社は、幕末から明治を生きた実業家、岩崎弥太郎(1835-1885)が、創業した会社、三菱の安全祈願を毎年行ったと伝えられています。また、福山雅治さんが通った幼稚園があり、境内には「桜坂」の曲が流れています。この神社の「福守り」は福山さんファン必携とか。

【この木に会いに行こう!】
神社は稲佐山のふもとにあり、長崎ロープウェー渕神社駅に隣接。長崎駅から3番、4番系統に乗車、「ロープウェイ前」下車、徒歩2分。または、路面電車「茂里町」電停下車、徒歩約15分。

【解説】Bランク:原爆により何らかの影響を受け、<こん跡>が認められるもの、または、こn跡は認められないが、当時の社会的状況をとくに強く示唆するもの。(「長崎市被爆建造物等の取り扱い基準」保存対象のランク付けの基準より抜粋)

≪DATA of A-Bombed Trees≫
The Camphor tree/The Fuchi-jinja shrine 1700m from the hypocenter
botanical name:Cinnamomum camphora
age: ? years old
height:? m.
surroundings:?m
address:Nagasaki city
This tree survived the atomic bombing of Nagasaki, about 1700m from the hypocenter. The tree is standing in The Fuchi-jinja shrine. June,2017 Shooting
 
★Let's go to see this tree !
15 minutes walk from the Morimachi station.