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江ノ島神社のむすびの樹 Ginkgo in Enoshima

縁むすび絵馬がかけられた  
男女和合の連理のイチョウ 

IMG_7548_R.JPG
DATA of TREE
▽樹種:イチョウ(イチョウ科・落葉高木)
▽学名:Tilia miqueliana 
▽樹齢:不明
▽樹高:不明/幹周り:不明
▽所在地:神奈川県藤沢市江の島2-3-8 辺津宮 
(2016年7月撮影) 


縁結びのご利益がある木の特徴は「連理(れんり)」の姿です。代表的なのは、出雲・八重垣神社の連理のツバキ。離れて立つ2本が途中でくっつき、1本になって伸びていくもの。もう1つの「連理」の特徴がよくわかるのがこのイチョウです。

【木の特徴】
根っこは1つ、途中から幹が2本に分かれ、仲良く伸びているイチョウの木です。根元を見るとよくわかりますよ。「むすびの樹」と呼ばれ、良縁、恋の成就のご利益があるご神木として信頼されています。木のまわりにはピンク色の縁むすび絵馬がずらりと並び、ご神木にしてはラブリーな雰囲気です。長い歳月を生きてきた木の生命の重みと、絵馬の人工的な軽さのギャップが楽しい♪ 木の下に立つと、ちょうど海が見渡せて、最高のロケーションです。デートで一歩前進したい人、片思いの人、婚活中の人、「イチョウの神さま、恋を叶えて!」とお願いしましょう。

★この木を見るポイント⇒ 根は1本、途中から幹が2本に分かれ、仲良く伸びている。

【歴史を伝える】
樹齢は不明ですが、太い枝からイチョウの古木ならではの乳柱(ちちゅう)が何本も出ているから、かなり年輪を重ねた老樹だと思います。乳柱を持つイチョウの伝説が日本各地にあります。昔、母乳の出ない母親の代わりにイチョウの精霊がお乳をあげたという言い伝え。やがては母になりたい女性の願いも叶えてくれそうです。

ご神木が立つのは朱の鳥居から石段を上り、5分ほど歩いたところにある辺津宮(へつみや)の境内。田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)をお祀りしている神社です。鎌倉時代、土御門(つちみかど)天皇の御代、1206(建永元)年、将軍の源實朝(みなもとのさねとも)が創建したと伝えられます。本殿前にある茅の輪をくぐって厄除け祈願をしてから、「むすびの樹」にお参りに行きましょう。悪縁を除け、良いご縁を導いてくださるはずです。

※現在の様子:2020年に訪れたとき、幹の上部が伐られていました。やはり古木だったのかな。幹や枝は失われましたが、根元は大地にどっしりと根づき、「連理」の姿は健在です。恋の願いを叶えてくれるご神木であることに変わりはありません。安心して、お参りしてください。

【むすびの樹の教え】
あなた自身が「縁結び」の神になりなさい。縁遠い2人をつなげる女神になりなさい。この世には賢くて美しく、愛される人なのに、生涯の伴侶を見つけるのが苦手な人がいるものです。そんな人に手を差し伸べて、ご縁を結べば、あなたのもとにも幸せなご縁が訪れるでしょう。

【この木に会いに行こう!】
小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅、江ノ島電鉄「江ノ島」駅下車、各駅から徒歩約20分。

むすびの樹、お参りのあとはいつも、江ノ島頂上にあるイタリアン「イルキャンティ・カフェ」へ。ココのしらずピザは絶品!サラダのドレッシングも隠れた名品ですね。江ノ島名物しらす丼もいいけど、大切な人と行くなら、シーサイドの席でワイン・・・。夕暮れには刻々と、海に沈んでいく夕日が見られて、本当に美しい。2人で過ごす1日の締めくくりにふさわしい場所だと思います。