氷川の三本スギ Ceder in Tokyo
同じ根元から3本の幹が天を目指す
TOKYOで最も背が高い木
DATA of TREE
▽樹種:スギ(ヒノキ科・常緑高木)
▽学名:Cryptomeria japonica
▽英名:Japanese cedar
▽樹齢:約700年
▽樹高:約50m/幹周り:約7.5m
▽所在地:東京都西多摩郡奥多摩町氷川178 奥氷川神社
※東京都指定天然記念物
【木の特徴】
樹高50メートルという、東京で最も背の高い木といわれている。奥多摩駅に到着する少し手前、電車の中から樹冠が見えるので、気をつけて見ているといい。ホームからも見え、ひときわ背の高い木だとわかる。このスギのいちばんの特徴は、1本の幹が3メートルほどのところで3本に分かれ、それぞれが直立して立っていることだ。1本1本が太く、たくましい。注連縄はリボン結びをしたような結び方が可愛らしく、まるで蝶ネクタイをしたようにも見え、微笑ましくなる。このスギは兄弟杉だろうか、それとも父と母と子供だろうか。1人の人間がさまざまな顔を持つように、このスギは3つの姿を持っている。凛とした姿は、3つの異なる意志をしっかと貫く意志をもたらしてくれそうだ。(2010年7月撮影)
★この木を見るポイント⇒3本の幹がくっついて伸びている様子。電車の中から3本杉のてっぺんが見える。注連縄がリボン形で可愛い。
【歴史を伝える】
景行天皇の御代、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の折りに祀った社が起源と伝えられている。境内は狭く、少し寂しい感じもするが、地元の人々の日常に溶け込み、親しまれている神社のように思えた。
【この木に会いに行こう!】
JR「奥多摩」駅下車、徒歩約5分。駅舎を出て左手に進む。
奥多摩駅に着くと、都心とは別世界の森の匂いがする。この木だけを目指して歩くのはもったいない。1日奥多摩散歩をするつもりで訪ねてはいかがだろうか。