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氷川の三本スギ Ceder in Tokyo

同じ根元から3本の幹が天を目指す  
TOKYOで最も背が高い木 


s-2010_0818_191619-RIMG0241 (2).jpg DATA of TREE
▽樹種:スギ(ヒノキ科・常緑高木) 
▽学名:Cryptomeria japonica
▽英名:Japanese cedar  
▽樹齢:約700年
▽樹高:約50m/幹周り:約7.5m
▽所在地:東京都西多摩郡奥多摩町氷川178 奥氷川神社
※東京都指定天然記念物

【木の特徴】
樹高50メートルという、東京で最も背の高い木といわれている。奥多摩駅に到着する少し手前、電車の中から樹冠が見えるので、気をつけて見ているといい。ホームからも見え、ひときわ背の高い木だとわかる。このスギのいちばんの特徴は、1本の幹が3メートルほどのところで3本に分かれ、それぞれが直立して立っていることだ。1本1本が太く、たくましい。注連縄はリボン結びをしたような結び方が可愛らしく、まるで蝶ネクタイをしたようにも見え、微笑ましくなる。このスギは兄弟杉だろうか、それとも父と母と子供だろうか。1人の人間がさまざまな顔を持つように、このスギは3つの姿を持っている。凛とした姿は、3つの異なる意志をしっかと貫く意志をもたらしてくれそうだ。(2010年7月撮影)

★この木を見るポイント⇒3本の幹がくっついて伸びている様子。電車の中から3本杉のてっぺんが見える。注連縄がリボン形で可愛い。


【歴史を伝える】
景行天皇の御代、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の折りに祀った社が起源と伝えられている。境内は狭く、少し寂しい感じもするが、地元の人々の日常に溶け込み、親しまれている神社のように思えた。

【この木に会いに行こう!】
JR「奥多摩」駅下車、徒歩約5分。駅舎を出て左手に進む。
奥多摩駅に着くと、都心とは別世界の森の匂いがする。この木だけを目指して歩くのはもったいない。1日奥多摩散歩をするつもりで訪ねてはいかがだろうか。

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宇津貫・熊野神社のラッパイチョウ Ginkgo in Tokyo

ラッパ状になった葉っぱを見つけて! 
国内でもめずらしい異変種のイチョウ  

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DATA of TREE
▽樹種:イチョウ(イチョウ科・落葉高木・雄株) 
▽学名:Ginkgo biloba 
▽樹齢:約100年(正確には不明)
▽樹高:約25m/幹周り:約2.12m
▽所在地:東京都八王子市宇津貫町 宇津貫(うつぬき)熊野神社
※皇太子殿下御成婚記念樹(1914(大正3)年1月26日帝国在郷軍人会由井村分会) 

【木の特徴】
普通は扇形をしている葉が"ラッパ状"になっているイチョウの木。扇形をくるんと丸めたような葉をところどころに見つけることができます。年によって、その数は多かったり少なかったり。枝についた葉で見つけられない時は地面に落ちている葉を探すと見つかるかも!世にもめずらしい葉っぱをつけるイチョウの木。ラッパ、ぜひ、見つけてみてください。(2010年8月18日撮影)

★この木を見るポイント⇒ラッパ状の葉。左上写真の中央あたり、扇形の両端が丸まっている葉が見えませんか。

【歴史を伝える】
この神社の狛犬は「人面狛犬」と名づけたくなるほど、不気味な顔をしています。手足はなく、鼻や目のあたりは人間そっくり! 由来を記した看板によると、明和2年(1765)に造られたという長い歳月をここで過ごしてきた狛犬です。境内には寛延4年(1751)に建てられた角石塔もあります。1914(大正3)年1月26日、皇太子殿下御成婚記念樹として植樹されました。

【ラッパイチョウとは?】
ラッパ状の葉を各枝でつけるのが特徴。国内でも数本しか確認されていない変異種のイチョウ。奈良県宇陀郡の春日神社(保護樹木)、島根県篠山市の医王寺(県指定天然記念物)、出雲市大社町の知西寺など計十数本が確認され、天然記念物などに指定されています。ラッパ状の葉の出現割合が多いほど、植物学的に貴重とされています。この宇津貫・熊野神社のラッパイチョウは巨樹写真家の高橋弘さんが発見しました。※参考資料:読売新聞2003年9月13日付
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【この木に会いに行こう!】
JR横浜線「八王子みなみ野」駅から徒歩15分。

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妙光院のボダイジュ Linden tree in Tokyo

かつて名木百選に選ばれていた菩提樹。幹は折れましたが 
根元から"ひこばえ"が生え、ハート形の葉がキラキラキラ 


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▽樹種:ボダイジュ(シナノキ科・落葉高木)
▽学名:Tilia miqueliana 
▽英名:Linden tree
▽樹齢:不明
▽樹高:ひこばえが数本集まる/幹周り:2~3㎝
▽所在地:東京都府中市本町1ー16ー13 妙光院
※東京都府中市の名木百選№78(2008年台風により倒れる)


【木の特徴】
かつては「名木百選」に選ばれるほど、美しい木だったのでしょう。しかし、2008年の台風で倒れたそうです。私が訪れたのは2010年、会うことができませんでした。今、この木が立っていた場所からは"ひこばえ"が何本も生え、葉を繁らせています。いつか、ひこばえのどれかが大樹になる日は数十年後か、百年後か・・・。このお寺のまわりに住む子供たちは大きくなった菩提樹に会えるかもしれませんね。ボダイジュはハートの形をした葉が特徴です。ひこばえの小枝からキラキラと、若緑色のハートが出ているのを見てください。(2010年7月撮影)
★この木を見るポイント⇒ひこばえ、ハート形の葉

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【歴史を伝える】
妙光院は、貞観元年(859)、眞如法親王の開山、真言宗のお寺です。御本尊は延命地蔵菩薩像。多摩八十八か所霊場23番札所。お寺の裏門を出ると、「珈琲・菩提樹」という名前のカフェがありますよ。かつて大樹だった頃のこのボダイジュに思いをはせながら、コーヒー1杯いただくのも素敵な時間です。

【この木に会いに行こう!】
JR「府中本町」駅下車。徒歩約5分。大国魂神社のすぐそばです。


おまけ【日本の菩提樹・インドのボダイジュ】 
日本のボダイジュは、お釈迦様が悟りを得た木とは違う種類です。インド仏教のボダイジュはクワ科で、ガジュマルやアコウなどの仲間、気根をたくさん垂らす常緑高木の「インドボダイジュ(学名:Ficus religiosa)」です。一方、わが国のボダイジュは落葉高木。サンスクリット語の「ボーディ・ヴリクシャ(Bodhi-vrksa)」を漢訳したもので「悟りの木」という意味。しかし、釈迦の教えがインドから中国にもたらされた時、中国の風土ではインドボダイジュが育たないため、葉の形が似たシナノキ科の木が代わりに寺院に植えられました。そのシナノキが日本への仏教伝来後、鎌倉時代の僧、栄西(1141-1215)によって、仏教の聖樹ボダイジュとして伝えられ、以来、わが国ではシナノキ科の木が「ボダイジュ」と呼ばれるようになりました。つまり、仏教のボダイジュとは何の関係もない木なのです。

妙光院のイチョウ Ginkgo in Tokyo

大きな銀杏と小さな銀杏が寄り添うように立つ 
人のご縁を導いてくれそうな美しい木です 

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DATA of TREE
▽樹種:イチョウ(イチョウ科・落葉高木) 
※東京都府中市の名木百選№16(1988年8月選定) 
▽樹齢:不明
▽樹高:約25m
▽幹周り:約3.9m
▽所在地:東京都府中市本町1ー16ー13 妙光院(多摩八十八か所霊場23番)

【木の特徴】
境内でひときわ大きなイチョウは「府中市の名木百選」に選ばれています。幹の上部が細い枝が数十本に分かれた姿が繊細で美しく、気品あふれる一樹です。その大きなイチョウのそばには、寄りそうように小さなイチョウが立っています。夫婦かしら・・・。愛し合う男女のご縁、夫婦円満、家族の幸せを約束してくれそうな、ほほえましいイチョウたちです。

【歴史を伝える】
妙光院は、貞観元年(859)、眞如法親王の開山、真言宗のお寺です。御本尊は延命地蔵菩薩像。多摩八十八か所霊場23番札所。

【この木に会いに行こう!】
JR「府中本町」駅下車。徒歩約5分。

善明寺のオリーブ Olive in Tokyo 

銀緑色の葉がまぶしい
聖なるオリーブ


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シンボルは「平和と再生」。オリーブの葉には聖なる言葉が記されていると、イスラムに伝わる樹木神話は伝えています。ノアの箱舟伝説では大洪水の後、海に放った鳩がオリーブの枝をくちばしにくわえて戻ったことから大地の存在を知り、再生の象徴となりました。

日本のお寺でオリーブの木と出会えるなんて、不思議な気がします。松や紅葉など日本ならではの吉祥樹の中に、西欧の聖なる樹オリーブがそびえています。きれいに掃き清められた庭はしんとして、のんびり歩いていると心が浄化されていくよう。すがすがしい葉色が空の色と溶け合って、独特の美しさを放っています。葉の表は濃い緑色、裏はシルバーに近い淡い緑色。風になびくたびに陽の光に反射して、キラキラと輝いています。オリーブの立つ場所だけ、異国に迷い込んだような空間です。


◎樹種/オリーブ(モクセイ科)
◎樹齢/約100年
◎樹高/約4m
◎幹周り/約0.4m
◎所在地/東京都府中市本町1-5-4 善明寺
(2010年5月現在)

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