宇宙樹って、なんの木?
宇宙樹って、どんな木? なんの木?
あなたは不思議に思っているかもしれませんね。
北欧神話に登場する「宇宙樹ユグドラシル」。
天と地とを貫く大きな1本の木が世界を支えている、と神話は語ります。
地球のどまん中に、大きな大きな大きな木が立っていると想像してみてください。
あまりにも大きいので、私たちには見えません。でも、その木はたしかに立っているのです。
木の種類はトネリコの木だとか、いやいやイチイだとか、学者さんは言いますが、よくわかっていません。「イチイだ!」と主張する学者さんの言い分はこうです。「ユグドラシルは、毎朝、運命の女神ノルンたちが水をまくので永遠に枯れないし、葉っぱも落ちない。だから、落葉樹のトネリコじゃないに決まってる。常緑樹のイチイだよ」。
ここで言うトネリコは、ヨーロッパ全域に生育するセイヨウトネリコ(モクセイ科 学名:Fraxinus excelsior L.)です。秋になると、葉っぱを落とします。日本の園芸店で見かける観葉植物のシマトネリコとはちがう木ですから、ご用心。一方、イチイはというと、針葉樹で、秋になっても葉っぱは落ちません。赤い実をつけます。樹齢2000年をこえる長寿の木で、薬とされてきた歴史もあって、古来、聖なる木として崇拝されてきました。イチイ派の学者さんはこの聖樹としての存在も宇宙樹にふさわしいと考えているみたいですね。
私たちは木の種類はまあ、気にしないでおきましょう。ご縁があって、このページを読んでくださっているあなたには、北欧神話の宇宙樹がどんなにステキな木かってことを知ってほしいだけなんです。
想像してみてください。
目を閉じて・・・あなたの心の中に、大きな1本の木を。大きな大きな大きな、大きな大きな木。
地球のどまん中に立っている木ですよ。
想像できましたか?
ちょっと近づいてみましょう。
もう少し、もっと近くまで・・・もうちょっと、1歩2歩3歩・・・近づいてみてください。
あ、リスが幹の上を走り回っていますよ。
そう、宇宙樹にはいろんなどうぶつが棲んでいます。たとえば、
4頭のシカ。新芽が出るとすぐ食べちゃう。
ワシ。目と目の間にタカをのせています、ナゾ!
竜のニーズへグ。宇宙樹の根っこをかじっています。この竜の根元にはヘビがうようよ。
リスのラタトスク。ワシと竜の悪口を伝える役目をしています、これもナゾ。
これからご紹介するのは、宇宙樹ユグドラシルに棲んでいる、どうぶつたちのおはなし。。。
2019.2.5