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妙光院のイチョウ Ginkgo in Tokyo

大きな銀杏と小さな銀杏が寄り添うように立つ 
人のご縁を導いてくれそうな美しい木です 

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DATA of TREE
▽樹種:イチョウ(イチョウ科・落葉高木) 
※東京都府中市の名木百選№16(1988年8月選定) 
▽樹齢:不明
▽樹高:約25m
▽幹周り:約3.9m
▽所在地:東京都府中市本町1ー16ー13 妙光院(多摩八十八か所霊場23番)

【木の特徴】
境内でひときわ大きなイチョウは「府中市の名木百選」に選ばれています。幹の上部が細い枝が数十本に分かれた姿が繊細で美しく、気品あふれる一樹です。その大きなイチョウのそばには、寄りそうように小さなイチョウが立っています。夫婦かしら・・・。愛し合う男女のご縁、夫婦円満、家族の幸せを約束してくれそうな、ほほえましいイチョウたちです。

【歴史を伝える】
妙光院は、貞観元年(859)、眞如法親王の開山、真言宗のお寺です。御本尊は延命地蔵菩薩像。多摩八十八か所霊場23番札所。

【この木に会いに行こう!】
JR「府中本町」駅下車。徒歩約5分。

善明寺のオリーブ Olive in Tokyo 

古代オリンピック、勝者の冠はオリーブの葉。
銀緑色がまぶしい異国の木がお寺に立っています


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DATA of TREE
▽樹種:オリーブ(モクセイ科・常緑高木)
▽学名: Olea europaea 
▽樹齢:約100年
▽樹高:約4m/幹周り:約0.4m
▽所在地:東京都府中市本町1-5-4 善明寺
※東京・府中の名木百選№55(1988年8月選定)
 
古代ギリシャ、最初のオリンピックでは優勝した人にはオリーブの葉で作られた冠が捧げられました。昔々、「オリーブの葉、1枚1枚に聖なる言葉が描かれている」と信じられたのは、ヘブライ(古代イスラエル)の樹木神話です。ノアの箱舟伝説では大洪水の後、海に放った鳩がオリーブの小枝をくちばしにくわえて戻ったことから、再生の象徴になりました。銀緑色の葉を見ると心が澄んでいくよう・・・。遠い国々の聖なる木であったオリーブが今、日本のお寺ですくすくと育っています。

【木の特徴】
日本のお寺でオリーブの木と出会えるなんて、不思議な気がします。松や紅葉など日本ならではの吉祥の木々にまじって、オリーブの木がそびえています。すがすがしい葉色が空の色と溶け合って、独特の美しさ。葉の表は濃い緑色、裏はシルバーに近い淡い緑色。風になびくたびに太陽の光に反射して、キラキラと輝いています。きれいに掃き清められた庭はしんとして、のんびり見上げていると、心も体も浄化されていくのを感じます。このオリーブの立つ場所だけ、異国に迷い込んだような幻想的な空間。日本と世界との架け橋となってほしいと願うオリーブです。

★この木を見るポイント⇒ 銀緑色の葉の美しさ。

【歴史を伝える】
善明寺は天台宗のお寺。国内最大という鉄製の阿弥如来坐像「金仏(かなぶつ)さま」(国指定重要文化財)が有名です。野口雨情が作詞した『府中小唄』に、「♪恋のかけ橋 金仏さまもヨ」と登場します。この一節は鎌倉初期の武将、源頼朝に仕えた畠山重忠(1164-1205)と遊女との悲恋物語をモデルにしたといわれています。

【オリーブの教え】
シンボルは「平和と再生」。真の勝利は、平和な心を保つ人のところに訪れる、と木は教えています。

【この木に会いに行こう!】
JR南武線「府中本町」駅から徒歩約2分

(2010年5月撮影)

日比谷公園の首賭けイチョウ Gingko in Tokyo 

大切な人を守る
記憶をもつイチョウ

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ひとりの男が守り抜いたイチョウです。
男の名前は本多静六。「日本の公園の父」といわれ、日比谷公園を始め、明治神宮の森や全国の公園を創った林学博士です。一代で巨億の富を築いたことでも有名で、その思想は現代にも通じる成功哲学として信頼されています。 明治32年頃、道路拡張のため伐られそうになったのを本多氏が「私の首をかけても移植させる」と言って守ったため、この呼び名になりました。
彼が守ったイチョウは今、大きく成長し、そこにあるのがあたり前の存在として私たちを楽しませてくれます。特等席はレストラン「松本楼」の窓際。木の命の力を感じながら食べたり話したりしていると、気心の知れた友達が隣にいるように思えてきて、ほっとあたたかな気持ちになるのは私だけでしょうか。一緒に過ごした人との時間がその時々の木の風景とともに思い出に変わる幸せ。イチョウの記憶の中にも、守ってくれた人やそこで過ごした人への思いはきっと残っていると思います。人と木とが共存する喜びを伝えてくれる木です。

◎樹種/イチョウ(イチョウ科)
◎樹齢/約400年
◎樹高/約21.5m
◎幹周り/約6.5m
◎所在地/東京都千代田区日比谷公園 レストラン松本楼前
(2013年7月現在)

新宿御苑のラクウショウ Bald Cypress in Tokyo

大地からにょきにょき伸びる
木の精霊たちに会いに行こう

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s-RIMG1894rakuusyo 3.jpg 新宿御苑の新宿門から入って小道を右手に進んでいくと、木の精霊たちがてくてく歩いています......。
と錯覚するほど不思議な光景が広がっています。その名はラクウショウ。北米原産の落葉針葉樹です。大地から出ているのは幹ではなく気根。木が呼吸するために根を地上に伸ばしているのです。どっしりと根を張った後、地面からぐいっと顔を出します。
ここのラクウショウたちはまさに精霊。確固たる意志をもつように、天を指さしているもの、手のひらを広げたような形のもの、聞き耳を立てているような形のものなど、重い土を押しのけてにょきにょき、にょきにょき。
そばにたつ大樹が親。二本の大樹はまるでお父さんとお母さんのように、自由気ままに育つ我が子を眺めているようです。猫のような耳をもったものもいて、親木の根元で安心して遊んでいるみたい。ちょっぴり落ちこんだときでも、ここを訪れると思わず微笑んでしまう、木の精霊たちのいる空間です。

◎樹種/ラクウショウ(スギ科)
◎樹齢/約100年
◎樹高/約35m(親木)
◎幹周り/約5.2m(親木)
◎所在地/東京都新宿区内藤町11 新宿御苑
(2009年5月現在)

大國魂神社の欅  Zelkova in Tokyo

幸せがいっぱい入る
福袋みたいなケヤキ

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20130219s-RIMG0148keyaki in ookunitama miko.jpg20130219s-RIMG0151ookunitama komainu.jpg  ケヤキ神社と呼びたいほど、すばらしいケヤキと数多く出会えるのが大國魂神社(おおくにたま・じんじゃ)です。ご神木は背が高く太く、ダイナミックで勇ましい姿が多いのが特徴です。圧巻は参道に連なるケヤキ並木。約150本のケヤキが南北500メートルにわたって立っています。ケヤキ並木の歴史は古く、源頼義・義家父子が前九年の役(1051~1062)の戦勝記念にケヤキの苗千本を奉植したのがきっかけとされています。現在のケヤキ並木の様子は徳川家康が二筋の馬場を寄進し、ケヤキの苗を植えたことから始まりました。休日ゆっくりと、大切な人と散歩したい通りです。

 パワーが強いのは「ご神木」と名のつくケヤキばかりではありません。境内の裏手で偶然見つけた、根元に大きなコブがあるケヤキ。1メートルくらいの高さまでぷっくりふくらんで、まるで福袋を抱えたようなおめでたい大樹です。ひと目で気に入って、福袋に両手で抱きつき、欲しいものを次々思い浮かべました。ちょっとわかりづらい場所にありますが、願い事がたくさんある人はぜひ探してみてください。

◎樹種/ケヤキ(ニレ科)
◎樹齢/不明
◎樹高/不明
◎幹周り/不明
◎所在地/東京都府中市宮町3―1 大國魂神社内(妙光寺の裏手から本殿に向かう途中にある)
(2010年5月現在)

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